江戸組紐職人 福島泰久 /東京都
組紐の歴史は遠く飛鳥時代に遡ります。太古の埴輪にも衣服を束ねる撚紐が見られます。技術的、美術的にまとまって私達の目に触れることのできるのは、奈良の正倉院の御物です。
はい。平安時代の王朝貴族社会の優美さを競う組紐から、次第に戦国武家社会にいたって、実用的な堅牢な組紐へ、侘び寂びの風潮に乗って、徳川幕府の度重なる奢侈禁止令もあって、色彩も地味で渋好みの江戸時代へと受け継がれたのが江戸(東京)組紐の源流です。
組台は、丸台、高台、綾竹台等を使って組出され、主たるものだけでも、笹浪組、御岳組、冠組、甲斐の口組、奈良組、鎌倉組、駿河組、丸源氏組、高麗組、畝組、唐組など、数十種類があります。
店は2〜3件ですね。東京でやっているのはうちだけです。
そうです。江戸組紐に使う絹糸は先染めといって、糸の段階で色を染めていきますが、それも手作業ですし、染め上がった糸を組んでいくのもすべて職人による手組みです。絹糸は動物性のものなので、季節により出来に違いがあり、デザイン、色など常に工夫しながらやっています。手組みにはこだわりがありますね。