運命の関ヶ原の戦い、大谷吉継の与力大名でもある盟友の平塚為広は討死する前に、吉継に別離の歌を届けた。 「名の為に捨てる命は惜しからじ 終に留まらぬ浮世と思えば」 吉継もそれに応えて返歌を贈った。それが辞世の句である。深い信頼に裏打ちされた二人の武将が、死を覚悟し戦場で歌を交わす。吉継は三成のため、為広は吉継のため。”義”に生きた漢たちがそこにいた。